この前、図鑑で屋根にわらのような草をのせた家を見たんだけど...。
それは「かやぶき(茅葺き)」の屋根だね。「ススキ」や「チガヤ」といった草のことを「かや(茅)」と呼ぶのだけれど、この「かや」を使った屋根のことを「かやぶき」と言うんだ。
「かやぶき」はいつ頃からあるの?
今から約1万6500年も昔、縄文時代の人たちが、自分たちの家を作る時に使われたのが「かやぶき」の始まりと言われているよ。現代のように瓦やコンクリートの無かった時代に工夫して屋根を作ったんだね。縄文時代の人たちは地面に穴を掘って、そこに竪穴式住居(たてあなしきじゅうきょ)と呼ばれる住まいを築いていたのだけれど、かやぶきはその屋根として使われていたんだ。
かやぶきは世界でももっとも古い屋根と言われているよ。縄文時代の後の弥生時代頃には、すでに現代と同じような形式のかやぶき屋根が使われていたのでは...と考えられているんだ。
今でも「かやぶき」が使われている家はあるの?
飛騨(ひだ)の白川郷(しらかわごう)という場所には、今でも「かやぶき」の住居がたくさんあって、実際に大勢の人が住んでいるんだ。白川郷は世界的にも有名な場所なんだよ。
どうして「かやぶき」が使われるようになったの?
かやぶきは雪の多い地域の人々の知恵が生み出した家屋なんだ。およそ60度の角度を持つかやぶき屋根は、家の上に雪が積もることを防ぐんだよ。かやぶきは釘を使わずに荒縄と權木だけで結合されていて、大きな屋根は、太い梁が支えているんだ。
すきま風や、雨が入ったりはしないのかな?
かやの隙間には粘土を詰めておくことで入ってくる風の量を調節できるし、屋根の角度が急になっているので雨は屋根沿いに流れて、屋内に入ってくることはなかったんだ。夏は涼しく冬は暖かで、しかも雨音もかやが吸収してくれるので、かやぶきの住まいはとっても過ごしやすいんだって。
そんなに便利な屋根なのに、どうしてみんな「かやぶき」を使わないの?
かやぶきはとっても快適なんだけど、設置のための手間がすごく掛かるし、年月を経るとかやが腐ってしまうため、20~30年ごとに取り替えなくてはいけないんだ。この作業を「ふきかえ」と言うのだけれど、掛かる費用はなんと500万円以上!しかもかやは燃えやすく、火事に弱いんだ。また最近では酸性雨(さんせいう)の影響で、かやの傷むスピードが早くなっているんだって。
もともとかやぶき屋根が使われていた住宅には、いろりやかまどといった火を炊くための設備が設けられていたのだけれど、そこから出るススがかやに着き、防虫効果を発揮していたんだ。けれど最近は、いろりやかまどのある家が減ったため、害虫による被害が増えて、かやぶき屋根の寿命が縮まったと言われているよ。









